「石田三成からの手紙」に関する講演会2012/11/14 00:14


今月23日に彦根で、拙著「石田三成からの手紙」に関する講演会を彦根で実施させていただくことになりました。

当日、石田三成検定が実施されており、その検定終了後に同じ会場(清涼寺)で実施させていただきます。

検定には受験料が必要ですが、講演を聞かれるだけなら無料ですので、お近くの方等宜しければお立ち寄りください。

1.日時 11月23日(祝)14:20~15:30

2.場所 清凉寺講堂(佐和山麓)

3.備考 
 ●事前登録、受講料等は不要です。
 ●ただ当日14時まで同じ会場で石田三成検定が実施されていますので、講演だけ受講される方は、検定終了までは会場に入れないかと思いますがご了解ください。
 ●三成検定ページも参照ください。http://machinoeki.info/?tid=19&mode=f77

「石田三成からの手紙」-執筆余話-2012/10/31 21:57

「石田三成からの手紙」、ようやく完成本が手元に届きました。

改めて読み直すと・・・・
・・・・拙い文章が多く、本当に赤面します。もっと良く推敲するんだったなあ・・・

まあちょっと言い訳すると、この本の話を出版社の方としたのが7月8日、初稿完成が8月18日で、1ヶ月程度の期間でこの本は書き上げた分けですが、執筆できたのは週末だけだったので、実質10日程度で書いたことになります。

原稿用紙約200枚分を10日、1日20枚ペースで書いたので、これは結構なハイペースじゃないかと。
(まあ以前、他の歴史雑誌に書いた内容をほぼそのまま引っ張ってきたところもありますが)

急いで書いたので、ちょっと文章が練れてないところもあります・・・と言ってみても仕方ないですが。

ちなみに、
「SHUNさんも、これで印税生活ですか。」
というような言われ方をされることもありますが、この本や「三成伝説」では私は稿料も印税も一切いただいてなくて、むしろ一部持ち出しで作ってもらってます。
(その分、自由に書けましたが。)

少しでも安くなって大勢の人に読んでもらえたら、という気持ちもありますが、そもそも発行部数が少なくて、印税どころか・・・という状況です。

三成本というのは、あまり売れないみたいですね。

出版社も最初は超弱気で、精々数百部程度で考えていたようです。
ネットでの前評判と、「のぼうの城」ブームを当て込んで、初版は少し刷り増したようですが、それでも大した部数ではありません。

そういう事情で、仮に絶版になっても早々に増刷はされないと思いますので、もし拙著を「読んでやろう」という奇特な方は、お早めに予約をお願いします。

書店も、かなり大きなところではないと置かないだろうなあ。

「石田三成からの手紙」-なぜ12通なのか ―2012/10/20 10:30

執筆に関わる裏話を少し書いておきます。本の目次はこれ↑


実は元々考えていたタイトルは、
「『戦国人・石田三成からの12通の手紙
  ー書状にみるその生き方ー』
でした。

出版社の方の、シンプルなタイトルが良い、という意見でいまのタイトルになり、「12通」という文言はサブタイトルに廻っています。

ただ実は、この「12通」という数字には結構こだわりがありました。
タイトルで紹介する書状は12通が良い、という感覚があったんですね。「11通」でも「13通」でもいけないと。
なぜか理由は自分でも分かりませんでしたが。

ただ三成が心情を吐露した書状として、7,8通程度はすぐに思いつくのですが、残りがなかなか決まらない。
数合わせのために書状を増やして紹介するのも何なので、「10通の手紙」か「11通の手紙」にしようかな、と思ったこともありましたが、どうもしっくり来ない。
それで、無理やり含めた12通目が、第二章の直江兼続あての書状です。
本書読んでもらうと分かりますが、これは結構事務的な手紙です。

無理無理押し込んだものの、あまり三成の人間性が表れた書状でもないので、その第二章は、さらっと書いてずっと放っておきました。

その他の章は、そこそこ力を入れて書いて(まあアチコチで既に書いている内容もあるので)、全体をラフに仕上げて、読み直した最初の感想は・・・
「うーん、何かテーマ性のない散漫な本になっちゃったなあ。」
・・・ということでした。

まあ人生のいろんな局面での書状を切り出して個別にとりあげていったので、何となく脈絡の乏しい本になるのは仕方ないかな、という気もしましたが、何か三成の人生を貫くテーマみたいなものは見いだせないだろうか、というあたりが不満だったんですね。

それで考えなおしたとき、ある瞬間、この最初いい加減に書いていた、二章の重要性とか意味合いが、急に見えてきたような気がしました。
三成と上杉家(=兼続)の関係は、単に政治的な繋がりではなく、三成の生き方を考える上で非常に重要だぞ、と。

それは天啓みたいなものでしたね。
「そうか、だからこの本では二章に兼続宛ての書状がきてないといけなかったんだ!」
「だからこの本には12通必要だったんだ!」
と、そのとき自分自身で気づいた、という感じでした。
最初は全く意図してなかったんですけどね。


それで二章は大々的に書き直してまして、出版の方にも迷惑かけましたが、何とか自分でも納得できるものになりました。

私が感じた三成の人生のテーマというのは、本書のアチコチに書いていますが、自分自身の文才のなさもあるので、うまく伝わっているかどうか分かりません。

私の感じ方が果たして正しいかについても、これからも自分自身でも考えていかないといけないと思っています。